Deal×Love After
か、海さん……何か、言って下さい……私からは何も言えません、怖すぎて……


「……前にも言ってた自分のためになるからってこと?」

重々しい空気の中、やっと喋ってくれたけれど、この空気の重さは打開は出来ていない。
だって海さんの声は納得のいっていない低い声。


「は、はい……」

でもね、バイトは譲りたくない。

このファミレスは初めてのバイトで沢山失敗したのにも関わらず、店長は私を雇い続けてくれた。
だからその失敗を取り戻せるまでは頑張りたい気持ちがある。
あと海さんはもう気にしていないかもしれないけれど、父がお金を借りたことや、今でも私を養ってくれていること、私の力じゃ微力だけれど少しでも良いからお金を返したいと思っているから。


「それなら俺の怒りを鎮めてよ」

「きゃっ!」


鎮める方法を考える前に突然手を引っ張られて。

腰に手を回されると隙間なくぴったりくっついた私達。

目の前には海さんの顔。

本当に目の前。
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