幼なじみの甘い牙に差し押さえられました
週が開けて、月曜日の午前中のこと。
「絶対、ストッキング一択!」
ミーティングで『一番売りたい商品』について聞かれたので、仁王立ちして自信満々に答える。
でも涼介と山下さんは二人とも「ストッキング?」と怪訝な表情を浮かべるだけだった。
「いやいや、環くん。ほかにもっといいのあるでしょう。胸がデカくみえるブラとか、谷間ができるヤツとか」
「ブラは人によって似合うものか千差万別だから、これを売りたいっていうのは無いんですよ。デカく見えれば良いわけでもないし」
「でもストッキングって、商品として地味だろ?機能性だとか、何か売りになるポイントが無いと難しいな……」
涼介も難色を示している。確かに下着としては脇役だけど、だからこそストッキングのことをもっと女性に知ってほしい。
涼介が「俺らじゃ分からないから応援を呼んでくる」と若い女性社員の小早川さんを連れてきてくれた。彼女にあらためてストッキングについて聞いてみる。
「ストッキングって、はいてて疲れるから好きじゃないの。夏は暑いし……」
「今もはいてるけど?」
「それは一応マナーだから。伝線するのもやだし、はくのは平日だけ。
でもストッキングってわりと男受けするアイテムだよね。
……水瀬マネージャはストッキングの足好きですか?」
小早川さんは椅子を引いて、タイトスカートから伸びる脚を斜めに揃えて涼介に見せる。脚線美と明るいベージュのパンプスが女性らしい。
「何だよ、答えにくい質問だな」と笑った涼介を小鹿のようなキラキラした瞳で見つめていた。
「確かに男は絶対はかないから、女らしいと思うよ」
涼介が彼女の脚に視線を向けて答えると、小早川さんは花がほころぶような笑顔になる。
何故か二人が話をしている所を直視できなくなって、視線が宙をさまよった。
「絶対、ストッキング一択!」
ミーティングで『一番売りたい商品』について聞かれたので、仁王立ちして自信満々に答える。
でも涼介と山下さんは二人とも「ストッキング?」と怪訝な表情を浮かべるだけだった。
「いやいや、環くん。ほかにもっといいのあるでしょう。胸がデカくみえるブラとか、谷間ができるヤツとか」
「ブラは人によって似合うものか千差万別だから、これを売りたいっていうのは無いんですよ。デカく見えれば良いわけでもないし」
「でもストッキングって、商品として地味だろ?機能性だとか、何か売りになるポイントが無いと難しいな……」
涼介も難色を示している。確かに下着としては脇役だけど、だからこそストッキングのことをもっと女性に知ってほしい。
涼介が「俺らじゃ分からないから応援を呼んでくる」と若い女性社員の小早川さんを連れてきてくれた。彼女にあらためてストッキングについて聞いてみる。
「ストッキングって、はいてて疲れるから好きじゃないの。夏は暑いし……」
「今もはいてるけど?」
「それは一応マナーだから。伝線するのもやだし、はくのは平日だけ。
でもストッキングってわりと男受けするアイテムだよね。
……水瀬マネージャはストッキングの足好きですか?」
小早川さんは椅子を引いて、タイトスカートから伸びる脚を斜めに揃えて涼介に見せる。脚線美と明るいベージュのパンプスが女性らしい。
「何だよ、答えにくい質問だな」と笑った涼介を小鹿のようなキラキラした瞳で見つめていた。
「確かに男は絶対はかないから、女らしいと思うよ」
涼介が彼女の脚に視線を向けて答えると、小早川さんは花がほころぶような笑顔になる。
何故か二人が話をしている所を直視できなくなって、視線が宙をさまよった。