幼なじみの甘い牙に差し押さえられました
下着にパーカーを羽織った全身が、明るい部屋に浮かび上がる。オリーブグリーンのサテンシルクにレースがあしらわれた大人っぽいセットアップ。
さっきまではしゃいで眺めていた下着も、鏡越しに涼介と目が合うとまるっきり違って見えた。
「こんなに綺麗なのに」
「……そ、そりゃあ下着はね。小夜子さんのデザインだもん!」
「わかってないな、下着なんて脱がせたいとしか思わないけど?」
ふざけたり笑ってくれたらいいのに、真顔で言われると視線が肌を刺すような気がしてくる。
「でも、環を引き立てるには悪くない。良く似合ってるよ」
「ひゃ」
太腿にピンと張ってるガーターベルトに指が触れる。それだけで顔から火が出そうになった。
下着姿を男の人に見られるって、凄く複雑で特別なことなんだ。恋人と過ごす時間のために下着を買いにくる女性は、一体どんな気持ちで下着を選ぶんだろう?
今まであっけらかんと「可愛いくてセクシーですよ!」と売ってきたガーターだけど、いざ涼介に見られると取りたくてしょうがない。まるで似合わない背伸びが見つかってしまったような気分。
ガーターベルトが売れない理由、やっと分かったかも……。
「ね、お願い、見ないで…」
「…っ」
その時、パーカーのファスナーをぐいっと引き上げられ、
「恥ずかしがるなら、普段の環のパンツの方だ思うけどな。
環の事情も知ってるから今まで突っ込まずにいたけどさー……」
ドキドキしてる私とは対照的に、涼介は普段と全く変わらずにしれっとしてる。
「……!!
勝手に見ないでよ!」
小夜子さんに「シケたパンツ」と言われた男物のボクサーブリーフ。巷ではおしゃれのためにわざと男性風の見せパンをはく女性もいるらしいけど、私のは決してそういう部類のじゃない。
「環の洗濯物が俺のに混ざってたから、不可抗力だろ。見られたくないなら気を付けろよ」
「ーーー!
でも前にっ『下着の種類で文句言う男はどうかと思う』とか言ってたじゃん!」
「そんなの程度によるだろ」
顔が赤くなったり青くなったりと慌てる私をよそに、涼介は「環のせいで仕事する気がなくなった」と迷惑そうな顔をしていた。
さっきまではしゃいで眺めていた下着も、鏡越しに涼介と目が合うとまるっきり違って見えた。
「こんなに綺麗なのに」
「……そ、そりゃあ下着はね。小夜子さんのデザインだもん!」
「わかってないな、下着なんて脱がせたいとしか思わないけど?」
ふざけたり笑ってくれたらいいのに、真顔で言われると視線が肌を刺すような気がしてくる。
「でも、環を引き立てるには悪くない。良く似合ってるよ」
「ひゃ」
太腿にピンと張ってるガーターベルトに指が触れる。それだけで顔から火が出そうになった。
下着姿を男の人に見られるって、凄く複雑で特別なことなんだ。恋人と過ごす時間のために下着を買いにくる女性は、一体どんな気持ちで下着を選ぶんだろう?
今まであっけらかんと「可愛いくてセクシーですよ!」と売ってきたガーターだけど、いざ涼介に見られると取りたくてしょうがない。まるで似合わない背伸びが見つかってしまったような気分。
ガーターベルトが売れない理由、やっと分かったかも……。
「ね、お願い、見ないで…」
「…っ」
その時、パーカーのファスナーをぐいっと引き上げられ、
「恥ずかしがるなら、普段の環のパンツの方だ思うけどな。
環の事情も知ってるから今まで突っ込まずにいたけどさー……」
ドキドキしてる私とは対照的に、涼介は普段と全く変わらずにしれっとしてる。
「……!!
勝手に見ないでよ!」
小夜子さんに「シケたパンツ」と言われた男物のボクサーブリーフ。巷ではおしゃれのためにわざと男性風の見せパンをはく女性もいるらしいけど、私のは決してそういう部類のじゃない。
「環の洗濯物が俺のに混ざってたから、不可抗力だろ。見られたくないなら気を付けろよ」
「ーーー!
でも前にっ『下着の種類で文句言う男はどうかと思う』とか言ってたじゃん!」
「そんなの程度によるだろ」
顔が赤くなったり青くなったりと慌てる私をよそに、涼介は「環のせいで仕事する気がなくなった」と迷惑そうな顔をしていた。