Sign of Love
「はい」
「インサイト・アーキテクツの坂巻と申します。お世話になっております。先ほどFAXを――」

「うそ!」
 こんな時間に人が残ってたんだ。わたしたちを助けてくれようと、電話までかけてきてくれた。信じられない……!

「あの、……ブライトエデュケーションの佐倉様の携帯電話でよろしいでしょうか」
「あ、そうです! 佐倉です、すみません。こんな時間なのに連絡くださったので、ちょっと驚いてしまって」

「よかった、かけ間違えてしまったのかと思いました。FAX、拝見しました」電話越しの低い声が少し、柔らかくなった。

「とにかく早く連絡が取りたいと思って、あんなFAXを送りつけてしまって。……ごめんなさい。こちらの都合ばかり押し付けて」

「いえ。とても急を要するのだと文面から伝わってきました。早速ですが、いくつか伺いたいことがありまして。今、大丈夫でしょうか」

「もちろんです、ありがとうございます」
 話しながら、わたしはまた会社に折り返そうと歩き出した。
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