Sign of Love
リビングの奥にはワークスペースがある。ベッドをリビングに配置してまで、1LDKの貴重な一室を仕事部屋にすることを友人たちは不思議がる。

扉を開けて電気をつける。以前在籍していた会社では、わからないことがあればいくらでも周りに聞けたが、今は立場的にもそういうわけにはいかない。システム関係においては、僕の持っている知識がそのまま会社のブレーンに直結するからだ。

 幅広い知識が必要で、最初は冷や汗ものだった。構造から仕組みを飲み込むためには実際に触ってみないと分からない部分もあり、色々と試しているうちにガジェットが膨大になり、今に至る。

 もはやコクピット状態のL字デスクの椅子にかけ、PCを立ち上げる。

『R.Kaminaga:まきさん、少しだけ時間ありますか』
 オンラインになると、すぐに神長くんからメッセージが飛んできた。

『Smaki:どうしたの?』
 珍しい。そう思いながらレスを打つ。
< 76 / 81 >

この作品をシェア

pagetop