守りたい ただあなただけを
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「・・というわけで申し訳ございませんが、イズミ姫を王家の墓まで案内頂きたいのです。」
「分かった。俺に任せろ。」
「ありがとうございます。
出来れば私がご一緒したかったのですが、
宴の準備でそれどころではなく・・。」
「水臭いこと言うなカズマ君。
俺も忙しくてなかなか先代の墓に手を合わせられてなかったから、こっちとしても嬉しいよ。」
「よろしくお願い致します。」
カリマル師団長が快諾してくれた所で私はヴィックス達の元へと向かう。
各長とそのご家族が今朝こちらに向かった。
宴は夕刻からだが、我々は万全の体制でお迎えしなければならない。
朝から忙しさを極めていた。