守りたい ただあなただけを
<待ってリューマ。>
「・・・?」
<カリマルさんを殺す気?>
「当たり前だ。
俺はイヌ・ネコ虐殺令に関わった者全てを許さない。
あいつが実行犯を率いていたボスなら尚更だ。」
<だったら僕に任せて。>
「・・・・・・・。」
「・・・・・。」
キッカワが腰に付けていた刀を投げ捨てた。
<カリマルさん。
僕とタイマン張ってください。>
「・・君は確か・・・
キッカワ君だったか・・・。」
<あなたに命を奪われた動物達の分まで、
僕があなたをぶっ飛ばします。
正々堂々、拳でやりあいましょう。>
「おい何を甘・・。」
「リューマ。ここは私とキッカワ君に免じてくれないか・・・。」
「・・・・・・。」
「キッカワ君。ここは任せたよ。」
<うん。エイダ、リューマ。
ありがとうね。>
「・・・男見せろよ。
ぜってぇ負けんな。」
左手でキッカワの胸をドンと叩くと、
カリマルの横をエイダと共にすり抜けた。