蒼い月と紅の灯火

ふと、脳裏によぎった。
朔夜の冷たい瞳が。




どうして、思い出すことなんてないのに。




「朱里、お団子あるよ」




「本当!? 食べる! みたらし!」




「はいはい」




買いに行ってくれる蒼兎。
背筋を凍るような冷や汗が流れる。




(どうして、急に……)




買ってきてもらったお団子を頬張る。
甘いタレがとても美味しい。




「これこれ!」




「もう、食いしん坊」




「いいでしょー!」
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