蒼い月と紅の灯火

その通りだ。
留守番してる朱里を誘拐してきたんだから。




朱里は分かってるからこそ冷たい。
けれど、甘い……。




「本当に綺麗になったよな」




髪に手をかけるだけでビクッとされる。
それだけ怖い思いをさせたのだろう。




襲いたい。
そんな衝動に駆られる。
けど、流石に出来ない。




「朔夜……?」




「一応初めては俺が貰ってるもんな」




「嫌な言い方しないでよ」
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