さようなら、初めまして。
パパッと洗い、流すだけ流して直ぐに出た。
ドアを開けて直ぐ話し掛けた。
「…ジンさん…あの、今更なんて思うかもですが、出掛けませんか?…あ」
「お、早いな。遠慮なく食べてるよ、アイちゃんも食べようよ」
流しの前、申し訳程度に置いてあるダイニングセット。小さいテーブルに座り、ご飯はすっかり進んでいた。
二脚、椅子があって良かった。取り敢えず前に腰かけた。
…食べてくれてた。
「あの、何だか…やることなすことが…私…駄目駄目で…本当に…何だかごめんなさい…あ。…クシュ」
「ん?…ちゃんと拭いた方がいい。…大丈夫か?風邪、ひいてないか?…慌てたんだろ。滴が落ちてる。ちゃんと拭かなきゃ…。俺に気を遣わずに、もっとゆっくり、浸かって温まれば良かったのに」
箸を置いて立ち上がったジンさんは傍に来た。頭をタオルで拭かれた。
…体が近い。フワッと同じ匂い、知ってる匂いがした。
「美味しかったよ、豚汁…」
「あ、あ、大丈夫です、自分で。できます。
お口にあって良かったです。それより、今日…私、奢りますって言ってたし、家だって、ジンさん、うちより帰った方が近かったのかもって。私、全部、です。した事全部が駄目じゃないですか…」
タオルに手をやった。あ…まだ、拭いてくれてる。…手が、ちょっと触れてしまった。
「駄目じゃない。俺が…歯切れが悪いのは、…ちょっと。…色々動揺しただけだ。ご飯も、逆に嬉しかったし、部屋は、まあ、似たような距離だと思う。だから、まあ…何て言うかだな…遠慮なく来てしまった。
…雨が降ったから、色々…、返ってハプニングが嬉しかったよ。…嬉しい事ばかりだった。
…アイ。やっぱり先に入ったら良かったな。ごめん、風邪ひくなよ?」
あ、今の…。逢生、風邪ひくなよ、って…。布団の中で聞いた、悠人が言った言葉…。抱きしめられたまま…聞いた言葉。
私の耳がおかしくなってるんだろうか。…同じに聞こえる。
「ジンさん、あの…」
「ん?…よし、大丈夫だろ。ん?」
「あ、ううん、…何でもないです。あ、有り難う、ございました。じゃあ、私も食べます。では、ご飯の奢りは、またでいいですか?」
変な事をジンさんに聞こうとしていた。聞いたって何の事だか解らないだろうに。
私…悠人じゃないですよねって、言おうとしていた。
ドアを開けて直ぐ話し掛けた。
「…ジンさん…あの、今更なんて思うかもですが、出掛けませんか?…あ」
「お、早いな。遠慮なく食べてるよ、アイちゃんも食べようよ」
流しの前、申し訳程度に置いてあるダイニングセット。小さいテーブルに座り、ご飯はすっかり進んでいた。
二脚、椅子があって良かった。取り敢えず前に腰かけた。
…食べてくれてた。
「あの、何だか…やることなすことが…私…駄目駄目で…本当に…何だかごめんなさい…あ。…クシュ」
「ん?…ちゃんと拭いた方がいい。…大丈夫か?風邪、ひいてないか?…慌てたんだろ。滴が落ちてる。ちゃんと拭かなきゃ…。俺に気を遣わずに、もっとゆっくり、浸かって温まれば良かったのに」
箸を置いて立ち上がったジンさんは傍に来た。頭をタオルで拭かれた。
…体が近い。フワッと同じ匂い、知ってる匂いがした。
「美味しかったよ、豚汁…」
「あ、あ、大丈夫です、自分で。できます。
お口にあって良かったです。それより、今日…私、奢りますって言ってたし、家だって、ジンさん、うちより帰った方が近かったのかもって。私、全部、です。した事全部が駄目じゃないですか…」
タオルに手をやった。あ…まだ、拭いてくれてる。…手が、ちょっと触れてしまった。
「駄目じゃない。俺が…歯切れが悪いのは、…ちょっと。…色々動揺しただけだ。ご飯も、逆に嬉しかったし、部屋は、まあ、似たような距離だと思う。だから、まあ…何て言うかだな…遠慮なく来てしまった。
…雨が降ったから、色々…、返ってハプニングが嬉しかったよ。…嬉しい事ばかりだった。
…アイ。やっぱり先に入ったら良かったな。ごめん、風邪ひくなよ?」
あ、今の…。逢生、風邪ひくなよ、って…。布団の中で聞いた、悠人が言った言葉…。抱きしめられたまま…聞いた言葉。
私の耳がおかしくなってるんだろうか。…同じに聞こえる。
「ジンさん、あの…」
「ん?…よし、大丈夫だろ。ん?」
「あ、ううん、…何でもないです。あ、有り難う、ございました。じゃあ、私も食べます。では、ご飯の奢りは、またでいいですか?」
変な事をジンさんに聞こうとしていた。聞いたって何の事だか解らないだろうに。
私…悠人じゃないですよねって、言おうとしていた。