死にたがりティーンエイジを忘れない
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ひとみと雅樹は、日曜日には下宿で食事が出ない。
日曜日の夜に二人を家に呼んで食事を振る舞うことは、頻度を落としながらも続いていた。
欠席ばかりの一年生の間、わたしはその席でしゃべらないのが定番になっていた。
ひとみと雅樹がしゃべり、わたしの母がしゃべる。
それで十分、食事会らしい形になっていた。
ミネソタから買ってきた、変わった形のパスタと知らない名前のパスタソースが食事のメインだった日。
食後にわたしは自分の部屋に引っ込んで、焼き増しした写真の仕分けと送り先の宛名書きをした。
ひとみはわたしと一緒に部屋に来て、数学の先生から勧められたという科学の本を読んでいた。
「さすがにちょっと難しいな。先生も、理系の大学生が読む本って言ってたし」
途中で集中力の尽きたひとみが、並べて分けた写真をのぞき込んだ。