死にたがりティーンエイジを忘れない


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ホームステイに一緒に行った竜也たちに、手紙と写真を送った。

ミネソタに住むケリーとブレットにも。

もちろん全部郵送だ。


メールもあるにはあったけれど、自由に使える人はいなかった。

もし使えたとしても、写真を添付しようがない。


写真はインスタントカメラで撮った。

その写真をデジタルデータにするためのスキャナは持っていなかった。

それに、当時のメールでは何枚もの写真のような大きなデータは添付できなかった。


国内の文通でも、手紙を書いて送って相手に届いて、相手が手紙を書いて送ってわたしに届くまで、最速でも一週間くらいかかった。

ミネソタの手紙はもっとだ。

片道でも一週間? 二週間?

途中で事故にあわずに、本当に届いてくれる?


竜也からもほかの子たちからも写真と手紙が届いた。

いつの間にこんなに写真を撮られていたのかなというくらい、たくさんあった。

数年ぶんを夏のひと月だけで撮ったみたいなものだ。


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