死にたがりティーンエイジを忘れない
そういうわけで、わたしは合宿に行かないために、休み時間も必死で課題に取り組んでいた。
ひとみには理解できなかったみたいだ。
「勉強時間が長くて体がきついのは確かだけど、合宿自体は楽しいと思うよ。自分ひとりでは一日十三時間も机に向かい続けるって大変なのに、みんながそこにいると思ったら、なぜかできるもん」
「でも、わたしにはそれは合わない」
「残念だよー。泊まるところ、お風呂は温泉なんだよ。蒼ちゃんと温泉入りたかった。あと、ご飯もおいしいらしいのに」
それが苦痛なんだ。
わたしにとっては。
ひたすら縛られるタイムスケジュールもイヤだけれど、それと同じくらい、強制的に出される食事がイヤだ。
人前で肌をさらさなければならない入浴時間がイヤだ。
下宿先の風呂場にある鏡を破壊してしまいたいほど、白くぶよぶよした自分のシルエットが嫌いだった。
せめてもの救いは、わたしは目が悪くて、メガネなしではほとんど何も見えないことだ。
そこに鏡があって白いぶよぶよが映っているという、何となくの像しかわからない。