死にたがりティーンエイジを忘れない


マンションに帰り着くと、手も洗わず、食べた。

普段の倍以上の量を食べて、はち切れそうな胃を抱えてトイレに駆け込む。

全部、吐いた。

水をがぶ飲みして、もう一度、本当に何も出なくなるまで吐いた。


スーッと精神が落ち着いていく。

買うときと食べるときの、頭の中が真っ赤に燃えているような異様な興奮は、もうどこにもない。


家計簿をつけるのは、吐くことを覚えてから、やめてしまった。

ストレス解消の正当な手段だと開き直ってみても、毎日けっこうな金額を、食べて吐くために使っている。

それを数字で確認するのは精神的ダメージが大きい。


両親からの仕送りは、学費とマンションの賃料でちょうど消えるくらいだ。

生活費は自分で稼ぐ必要がある。

夢飼いのバイト代は、このあたりの飲食店の中ではかなりいい。

今のところ、貯金を削らずに生活できている。


自分で稼いだお金なんだから、どう使ったっていいはずだ。

コンビニのパンの種類は、おかげでずいぶん覚えた。

新しい商品が入ると、すぐにわかる。


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