シンデレラは騙されない


「今夜は、何も考えずに、こうしていよう…
麻里を味わって、俺の全てを麻里に与えたい…

麻里、愛してる…」

私達はもう立派な大人…
体の結びつきがどういうものかちゃんと分かっている。

分かっているからこそ、愛し合う事を止められない。
朝が来て、凛様と離れるギリギリまで…

「自分で言うのもなんだけど、俺、かなり頑張ってる。
この歳で新米初心者って思われるのが何だかすごく悔しくてさ、だから、人が見えない所で俺が知っておかなきゃいけない事柄を全部頭に叩きこんでる。

三代目に対して世間の目は必要以上に厳しいのは分かってる。
特に、今まで好き勝手してきた俺のダメなところは、あっという間に広がるしね。

今はただみんなに追いついて認められたい。
それだけ思って、頑張ってる」

ベッドの上で、凛様は天井を仰ぎながらそう話してくれた。
その横顔には絶対的な自信が垣間見える。




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