私は強くない
圭輔さんが行った後、蒼井が戻ってきて私にまた声をかけてきた。
「名取課長、いや部長。なんか機嫌悪かったな、怖かったよ。いつもあんな感じなのか?」
「え?そうだった?気がつかなかったけど…」
「ま、いいや。今日は空いてるか?飯でも行こうぜ、同期のヤツ誘ってさ!」
「え?ご飯?いや、急にそんな…」
「久しぶりに会った同期にそれはないだろ?後で連絡するからさ、じゃあな。まだ挨拶終わってないから」
頭をポンポンとされ、手をひらひらと振って蒼井は、行ってしまった。
なんなの。
調子が狂う…
同期の人と食事…って、女で残ってるのって、私だけじゃない。
どうしよう…
圭輔さんに言えないよ。
営業部に戻ると、すぐに圭輔さんから内線で呼ばれた。
部長室に来いって言われてたっけ…
「失礼します」
「ん、…」
「あの、部長…お話って…っ」
圭輔さんに、抱きしめられていた。
「あ、あの圭輔さん?ここ会社…」
「…っ、分かってる。分かってるけど、ダメだ。頭じゃ分かってるつもりだったのに、見てしまうとダメだ…」
「な、何を見たの?」
まだ私の中で、圭輔さんが何を考えているのか分からなかった。
圭輔さんは、私の顎を持つと上を向かせた。
そして、激しく唇を重ねてきた。
「……ん…っ」
何度も繰り返し、そしてその熱が激しく燃え上がるのが分かった。
「け、圭輔さん、ダメっ…会社、だから…」
「あいつには、されたのにか?」
顔を見上げると、圭輔さんは苦しそうな表情を見せていた。
「あいつって…」
「…蒼井だよ、じゃれてただろう?」
と、蒼井がしたように前髪をくしゃっとされた。
やっぱり…見られてたんだ。
「…っ、あれは、昔の癖で、ご、ごめんさないっ…」
私の肩に頭を乗せた圭輔さんは、深くため息をついた。
「大丈夫だと、思ったんだけどな、ダメだよ。俺の慶都なのに、他の男に触られるのが許せないんだ。情けないな、ヤキモチなんか…」
あぁ、美波。
あなたの言う通りだわ。
私は、強く、圭輔さんのその体を抱きしめた。
そして、私からキスをしていた。
「名取課長、いや部長。なんか機嫌悪かったな、怖かったよ。いつもあんな感じなのか?」
「え?そうだった?気がつかなかったけど…」
「ま、いいや。今日は空いてるか?飯でも行こうぜ、同期のヤツ誘ってさ!」
「え?ご飯?いや、急にそんな…」
「久しぶりに会った同期にそれはないだろ?後で連絡するからさ、じゃあな。まだ挨拶終わってないから」
頭をポンポンとされ、手をひらひらと振って蒼井は、行ってしまった。
なんなの。
調子が狂う…
同期の人と食事…って、女で残ってるのって、私だけじゃない。
どうしよう…
圭輔さんに言えないよ。
営業部に戻ると、すぐに圭輔さんから内線で呼ばれた。
部長室に来いって言われてたっけ…
「失礼します」
「ん、…」
「あの、部長…お話って…っ」
圭輔さんに、抱きしめられていた。
「あ、あの圭輔さん?ここ会社…」
「…っ、分かってる。分かってるけど、ダメだ。頭じゃ分かってるつもりだったのに、見てしまうとダメだ…」
「な、何を見たの?」
まだ私の中で、圭輔さんが何を考えているのか分からなかった。
圭輔さんは、私の顎を持つと上を向かせた。
そして、激しく唇を重ねてきた。
「……ん…っ」
何度も繰り返し、そしてその熱が激しく燃え上がるのが分かった。
「け、圭輔さん、ダメっ…会社、だから…」
「あいつには、されたのにか?」
顔を見上げると、圭輔さんは苦しそうな表情を見せていた。
「あいつって…」
「…蒼井だよ、じゃれてただろう?」
と、蒼井がしたように前髪をくしゃっとされた。
やっぱり…見られてたんだ。
「…っ、あれは、昔の癖で、ご、ごめんさないっ…」
私の肩に頭を乗せた圭輔さんは、深くため息をついた。
「大丈夫だと、思ったんだけどな、ダメだよ。俺の慶都なのに、他の男に触られるのが許せないんだ。情けないな、ヤキモチなんか…」
あぁ、美波。
あなたの言う通りだわ。
私は、強く、圭輔さんのその体を抱きしめた。
そして、私からキスをしていた。