独占欲強めな御曹司は、ウブな婚約者を新妻に所望する
そんなことを逡巡していると、不意に玄関ドアが開く音がした。ハッとして振り返り、長い廊下を抜けて玄関へと急ぐ。
「煌生さん……!?」
玄関先にいたのは、確かに会いたかった彼だった。ただしいつもとは違い、彼は柿元さんに支えられていた。
いったい何があったの⁉
嫌な予感がして、思わず胸を押さえる。
「都筑様、いらっしゃってたのですね」
彼の片腕を肩に回し、支えている柿元さんが苦しそうな態勢ながら私にいつものように穏やかに話しかけてくれる。私がここにいることに驚く素振りも見せずに。
「あ、あの、煌生さんは……!」
玄関の明かりに照らされた彼の顔色はとても悪い。柿元さんへの挨拶もそこそこに私は彼のことを尋ねる。
「体調を崩されてしまったようで、熱があります。懇意にしている医師に来ていただく手筈は取ってありますので、副社長を寝かせます」
冷静に柿元さんはそう言って、彼を寝室に運ぶ。私は何もできず、おろおろと柿元さんの後ろから彼の寝室に入る。
初めて足を踏み入れた彼の寝室は十畳ほどの広さがあり、大きなキングサイズのベッドが真ん中に置かれていた。柿元さんは私を振り返り、言った。
「副社長を着替えさせますね」
「すみません、お願いします……あの、何か私にできることはありますか」
彼の着替えがこの部屋のどこにあるのか私にはわからない。そんなことさえ私は無頓着で、婚約者失格だなと情けなくなる。彼は私の部屋をあんなにも素晴らしく調えてくれたというのに。
「煌生さん……!?」
玄関先にいたのは、確かに会いたかった彼だった。ただしいつもとは違い、彼は柿元さんに支えられていた。
いったい何があったの⁉
嫌な予感がして、思わず胸を押さえる。
「都筑様、いらっしゃってたのですね」
彼の片腕を肩に回し、支えている柿元さんが苦しそうな態勢ながら私にいつものように穏やかに話しかけてくれる。私がここにいることに驚く素振りも見せずに。
「あ、あの、煌生さんは……!」
玄関の明かりに照らされた彼の顔色はとても悪い。柿元さんへの挨拶もそこそこに私は彼のことを尋ねる。
「体調を崩されてしまったようで、熱があります。懇意にしている医師に来ていただく手筈は取ってありますので、副社長を寝かせます」
冷静に柿元さんはそう言って、彼を寝室に運ぶ。私は何もできず、おろおろと柿元さんの後ろから彼の寝室に入る。
初めて足を踏み入れた彼の寝室は十畳ほどの広さがあり、大きなキングサイズのベッドが真ん中に置かれていた。柿元さんは私を振り返り、言った。
「副社長を着替えさせますね」
「すみません、お願いします……あの、何か私にできることはありますか」
彼の着替えがこの部屋のどこにあるのか私にはわからない。そんなことさえ私は無頓着で、婚約者失格だなと情けなくなる。彼は私の部屋をあんなにも素晴らしく調えてくれたというのに。