独占欲強めな御曹司は、ウブな婚約者を新妻に所望する
堰をきったように溢れだした気持ちは際限なく、私はまるで駄々をこねた子どものようにしゃくりあげてしまう。
「うん、ごめん。でも橙花に俺のことを意識して俺で頭をいっぱいにしてほしかった。それに橙花は上手に気持ちを隠すから、俺が気持ちを告白したことで離れていくことが恐かった」
対する彼は落ち着いて、そっと私の頭を撫で、額に優しいキスを落とす。
「そんなの、もうとっくにいっぱいになってるのに! 全然隠せてなんかないのに!」
泣きながら叫ぶ私。
「本当に? でもこのパーティーが終わったら俺の傍から離れるつもりだっただろ?」
彼の言葉に息を呑む。
「……どうして、それを……」
私がその決意を口にしたのは一度だけ。彼を看病していたあの夜だ。ハッとして彼を涙目のまま見つめる。
「起きてたのね……?」
「正確に言うと、橙花の声で起きたんだよ」
ふわりと妖艶な笑みを浮かべる彼がなんだか憎らしい。
「そんな可愛い顔で睨まない。俺は嬉しかったんだよ、やっと橙花が本音を教えてくれて」
橙花はいつも本心を言わないから、と彼は甘く笑う。
「だからって! こんな急に婚約発表だなんて!」
「急にじゃない。今日、発表しようってずっと決めていたんだ。橙花を逃がさないためにね」
紅茶色の瞳に真摯な光が宿る。彼がそっと両手で私の頬を包み込む。
「本当はパーティーの前日に橙花にきちんとプロポーズをして、それから今日を迎える予定だったんだ。まさか自分が倒れて寝込むとは思わなかった。橙花、看病してくれて、パーティーの準備を手伝ってくれてありがとう。こんな大それたことができる婚約者は橙花だけだ」
小さく首を横に振り、まだ少し体温が高い彼の手を私も両手で包み込む。
「うん、ごめん。でも橙花に俺のことを意識して俺で頭をいっぱいにしてほしかった。それに橙花は上手に気持ちを隠すから、俺が気持ちを告白したことで離れていくことが恐かった」
対する彼は落ち着いて、そっと私の頭を撫で、額に優しいキスを落とす。
「そんなの、もうとっくにいっぱいになってるのに! 全然隠せてなんかないのに!」
泣きながら叫ぶ私。
「本当に? でもこのパーティーが終わったら俺の傍から離れるつもりだっただろ?」
彼の言葉に息を呑む。
「……どうして、それを……」
私がその決意を口にしたのは一度だけ。彼を看病していたあの夜だ。ハッとして彼を涙目のまま見つめる。
「起きてたのね……?」
「正確に言うと、橙花の声で起きたんだよ」
ふわりと妖艶な笑みを浮かべる彼がなんだか憎らしい。
「そんな可愛い顔で睨まない。俺は嬉しかったんだよ、やっと橙花が本音を教えてくれて」
橙花はいつも本心を言わないから、と彼は甘く笑う。
「だからって! こんな急に婚約発表だなんて!」
「急にじゃない。今日、発表しようってずっと決めていたんだ。橙花を逃がさないためにね」
紅茶色の瞳に真摯な光が宿る。彼がそっと両手で私の頬を包み込む。
「本当はパーティーの前日に橙花にきちんとプロポーズをして、それから今日を迎える予定だったんだ。まさか自分が倒れて寝込むとは思わなかった。橙花、看病してくれて、パーティーの準備を手伝ってくれてありがとう。こんな大それたことができる婚約者は橙花だけだ」
小さく首を横に振り、まだ少し体温が高い彼の手を私も両手で包み込む。