独占欲強めな御曹司は、ウブな婚約者を新妻に所望する
彼の右隣に姉が座り、私は彼らの真向かいになる場所にある丸いスツールに腰をおろす。
「大輝くんは最初から橙花ちゃんのことを知ってたの?」
私が聞きにくいことをあっさり尋ねてくれる姉。
「ああ。紫さんが以前に見せてくれたスマホの写真に橙花さんが写ってたから」
「そんなの見せたことあったっけ?」
首を傾げる姉。
「見せてくれたよ。兄と妹がいるのって言って」
ニコニコと穏やかに返答する大輝さん。
姉から視線を外さない彼は本当に姉を想っているのだろう。昨日とは打って変わって、とても優しい目をしている。
「だから昨日、会社で橙花さんに会った時は驚いた。まさか彼女の妹が兄の婚約者だなんて。紫さんからはそんな話はひと言も聞いたことがなかったし、詳しく聞きたいと思ったら兄に邪魔されるし。橙花さんが帰ってからの兄は不機嫌で話にならないし」
それで今日紫さんに尋ねたんだ、と彼は悪びれもせずに言う。
ああもう、この何か企んでそうな雰囲気が兄弟揃ってそっくりで嫌になる。
「どうして紫さんに婚約のことを話していないの?」
無邪気に言う大輝さんに、もう誤魔化せないことを反射的に悟る。
絶対に知ってるでしょ!
キッと睨みつける私の視線をもろともせず、彼は平然としている。
「頭の切れる兄のことだから、両親が納得するような非の打ち所のない真面目な女性を選択したってところ? 今まで兄は両親に紹介するような本気の彼女はつくらなかったから」
じわじわと追いつめてくる彼に、私は膝の上に置いた拳をギュッと握りしめる。
「大輝くんは最初から橙花ちゃんのことを知ってたの?」
私が聞きにくいことをあっさり尋ねてくれる姉。
「ああ。紫さんが以前に見せてくれたスマホの写真に橙花さんが写ってたから」
「そんなの見せたことあったっけ?」
首を傾げる姉。
「見せてくれたよ。兄と妹がいるのって言って」
ニコニコと穏やかに返答する大輝さん。
姉から視線を外さない彼は本当に姉を想っているのだろう。昨日とは打って変わって、とても優しい目をしている。
「だから昨日、会社で橙花さんに会った時は驚いた。まさか彼女の妹が兄の婚約者だなんて。紫さんからはそんな話はひと言も聞いたことがなかったし、詳しく聞きたいと思ったら兄に邪魔されるし。橙花さんが帰ってからの兄は不機嫌で話にならないし」
それで今日紫さんに尋ねたんだ、と彼は悪びれもせずに言う。
ああもう、この何か企んでそうな雰囲気が兄弟揃ってそっくりで嫌になる。
「どうして紫さんに婚約のことを話していないの?」
無邪気に言う大輝さんに、もう誤魔化せないことを反射的に悟る。
絶対に知ってるでしょ!
キッと睨みつける私の視線をもろともせず、彼は平然としている。
「頭の切れる兄のことだから、両親が納得するような非の打ち所のない真面目な女性を選択したってところ? 今まで兄は両親に紹介するような本気の彼女はつくらなかったから」
じわじわと追いつめてくる彼に、私は膝の上に置いた拳をギュッと握りしめる。