アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
――え?

その言葉に驚いた飛香は、ハッと息を飲んだ。
それでも慌てて気を取り直し、笑顔を作って十二単を見る。

「あまりに素敵なので、見入ってしまいました」

それも嘘ではない。その続きがあるだけだ。

――あまりに素敵なので、懐かしい平安の都に心が飛んでいたんです。

『この世界の速さに、私はついていけそうもない。
 帰りたいな……。

 あの時が止まったように静かな世界へ』
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