アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
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「ただいま戻りました」

「おかえり。ケイ」とアラキを出迎えたのはサワだ。

「ひとりなのかい? ってことは洸さま、音を上げていないんだね」

アラキは肩をすくめてクスッと笑う。
「車は待機させました」

「なんだかんだ優しいからね、洸さまも。あんな純粋な子を、冷たくあしらうことなんかできないだろうよ」

「たまたま洸さまおひとりの時に話をしたので、藤原のお嬢さまとは話してないのですが、どんな方なんです?」

うーんと唸ったサワは、少し困ったように眉間に皺を寄せた。

「素直でいい子なんだよ。なにか説明してあげたりするだろう? そうすると、一言も聞き逃さないって感じで真剣な目をして聞くんだ。記憶がないっていうこともあるのかねぇ、なんでも一生懸命に向き合うんだよ。なんだか健気でね」

「そうですか」

「どこか不思議な子なんだよ。なんて言ったらいいんだろうね、うーん。普段は明るくて元気なんだけど、スッーと空気のなかに消えてしまいそうな、そんなところがあるんだよ」


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