アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
再び筆を取った飛香は、思い返すままに書いた。
『人の波が押し寄せる交差点。戸惑う私の手を引いて、洸さんは道をつくるように一歩先を歩いてくれました。
混み合う電車の中では、私が押しつぶされないように体を寄せて空間を作ってくれて、私が足を踏んでしまった時は笑って許してくれました。
本当は怖くて仕方がなかった人混みも、そんな彼のお蔭で安心していられました。
なのに、鈍感な私は全く気づいていなかったのです。洸さんが私のせいで疲れていたことに。
気づいたのは、先に行くように言われてロビーで別れた後。
ふと振り返ると、彼は項垂れて肩を落として座っていました。あんな風に疲れている洸さんを見たのは初めてで』
そこまで書くと、そのことに気づいたときの辛さを思い出し、筆を持つ手が止まる。
――ごめんなさい。洸さん。
色々と気を遣わせてばかりで。本当にごめんなさい。
『人の波が押し寄せる交差点。戸惑う私の手を引いて、洸さんは道をつくるように一歩先を歩いてくれました。
混み合う電車の中では、私が押しつぶされないように体を寄せて空間を作ってくれて、私が足を踏んでしまった時は笑って許してくれました。
本当は怖くて仕方がなかった人混みも、そんな彼のお蔭で安心していられました。
なのに、鈍感な私は全く気づいていなかったのです。洸さんが私のせいで疲れていたことに。
気づいたのは、先に行くように言われてロビーで別れた後。
ふと振り返ると、彼は項垂れて肩を落として座っていました。あんな風に疲れている洸さんを見たのは初めてで』
そこまで書くと、そのことに気づいたときの辛さを思い出し、筆を持つ手が止まる。
――ごめんなさい。洸さん。
色々と気を遣わせてばかりで。本当にごめんなさい。