アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
そう思って繁々と飛香を見れば、なんとなくだが大人の女性の色香が感じられなくもない。

あいつとそういうことになったのか?とはさすがに聞く勇気はない。

「好きなのか? 洸のことが」
そう言葉にするのが精一杯だった。

果たして飛香は、ゆっくりと頷いた。

「好きです……。でも、平安の都にいるアスカが戻りたいと言ったら私戻らなきゃ……」

息を呑み、碧斗は絶句した。

目の前にいる愛すべき妹は、かつて見たこともないほど打ちひしがれている。

――どうして今まで気づいてあげられなかったのだろう。
そんなに悩んでいたのか? 飛香。
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