アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
ところが数日後、洸のスケジュールから残業の文字が消えた。
働き過ぎが問題になる世の中である。
西園寺ホールディングスも例外ではないのだが、なかなか徹底されない。まずは役員がその手本となるべく率先して定時に帰ろうということになった。
「そんなことを言ってるうちに、ガツガツ仕事をする外資系に持っていかれちゃうんじゃないの」
「それぞれ繁忙期にがんばってもらって、長期休暇を取ってもらう形にしてありますから」
マンションに帰ったのはたったの二日。今日もまた明るいうちに邸へと向かうリムジンの中で、洸のスマートホンがメールの着信を告げる。
着信元は飛香の兄、碧斗。
「またか」
洸がうんざりしたように顔をしかめる。
「どうしました?」
「シスコン碧斗だよ」
西園寺家に飛香が来てからまだ五日しか経っていないが、碧斗からは毎日のようにメールが来る。
「飛香は元気か? 何か困ったことはないか? 全く、うっとうしい奴だ」
忌々しげに、画面を叩きつけるようにして返事を打った。
『なにかあったら必ず!何時だろうが直ぐに連絡するから安心しろ!怒』
強く送信ボタンを押すと、スマートホンを鞄の中にほうり投げた洸は、ムッとしたまま舌を打つ。
「明日もメールがあったら、あいつのメアドは着信拒否にしてやる」
働き過ぎが問題になる世の中である。
西園寺ホールディングスも例外ではないのだが、なかなか徹底されない。まずは役員がその手本となるべく率先して定時に帰ろうということになった。
「そんなことを言ってるうちに、ガツガツ仕事をする外資系に持っていかれちゃうんじゃないの」
「それぞれ繁忙期にがんばってもらって、長期休暇を取ってもらう形にしてありますから」
マンションに帰ったのはたったの二日。今日もまた明るいうちに邸へと向かうリムジンの中で、洸のスマートホンがメールの着信を告げる。
着信元は飛香の兄、碧斗。
「またか」
洸がうんざりしたように顔をしかめる。
「どうしました?」
「シスコン碧斗だよ」
西園寺家に飛香が来てからまだ五日しか経っていないが、碧斗からは毎日のようにメールが来る。
「飛香は元気か? 何か困ったことはないか? 全く、うっとうしい奴だ」
忌々しげに、画面を叩きつけるようにして返事を打った。
『なにかあったら必ず!何時だろうが直ぐに連絡するから安心しろ!怒』
強く送信ボタンを押すと、スマートホンを鞄の中にほうり投げた洸は、ムッとしたまま舌を打つ。
「明日もメールがあったら、あいつのメアドは着信拒否にしてやる」