きみと1番目の恋
郁人くんにも恵まれない過去が
あったように、武彦にも
何か事情があったのかもしれない。
奥さんとの関係に嫌気がさして
本気で私を愛してくれてたのかもしれない。
マスター「私ね、あいつがここに来てから
あんな風に笑う姿を初めて見たんです。
若宮さんと話してる時の
あいつの笑顔は本物でした。
勝手に親代わりみたいな気持ちになって
...でも、不思議とあいつの事...
助けてやりたくなるんですよ。
...子供もいた事ないのに...。」
事情も理由も知ろうともせず
私は武彦に一方的に別れを告げた。
勝手だったのは...私なのかもしれない。
マスター「もしも...若宮さんが
嘘をついてるのなら
今からでも間に合います。
あいつとちゃんと向き合ってやって下さい。
若宮さんの気持ちを話してやって下さい。」
翼「どうして分かったんですか?」