きみと1番目の恋

あの日、私のために
ケーキを作ってくれたのも。
話しかけてくれたのも。

彼がおばあさんの言葉を
大切にしているからこそ
だったのかもしれない。

その出会いに、期待もしないし
変な意味を持たせるつもりも
ないけれど、やっぱり私は今日も
彼との出会いに感謝した。

私の返事なんて聞かずに
段ボール箱からサンプルを
取った彼は誰が見ても
笑顔になれる笑顔を浮かべ
サンプルを配り始めた。

郁人「化粧品のサンプル
配ってまーす!
お姉さん。良かったら
使ってみて下さい。」

ここに彼がいるからこそ
私は今、楽しくなった。
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