きみと1番目の恋

何も言葉を発さない私と
その話題を避ける郁人くん。

それは、多分。思いやりだった。

郁人「でも、ちゃんと聞くべきだった。
俺が言葉を届けるんじゃなくて
翼さんの言葉を聞くべきだった。
今更遅いかな?...もしもまだ
間に合うのなら翼さんの話を聞きたい。
赤ちゃんの事じゃなくてもいい。
俺に対しての文句でも何でも。
全部ちゃんと聞く。てか、聞きたい。
俺、昔に言った事があるでしょ?
翼さんと彼は気持ちが通じあってない
訳じゃなくて言葉が足りないんだって。
今の俺たちには言葉が足りないんだよ。」

でも、それは間違った思いやりだった。
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