きみと1番目の恋
郁人「別にダメな事ではないでしょ。
むしろ、向上心があっていいんじゃない?
無意味な事でも一生懸命やるって
普通は出来ないと思うよ。」
翼「そうじゃなくて。昨日の話!」
郁人「ああ。そっちね。」
翼「ちゃんと分かってるの。
でもね、私っていつも
選ばれない側の人間だったから。」
郁人「選ばれない側?」
私が初めて、自分は2番なのだと
知ったのは弟が産まれた時。
それまでは私の事だけを
可愛がってくれた両親は
弟を可愛がるようになった。
そこから始まった。
私の2番手な人生。
翼「中学生の頃の発表会の主役も
高校生の頃の生徒会長選挙も
大学生の頃のミスコンも
最後の2人には残るのに
いつも最後には選ばれなかった。」
良くも悪くも私の評価は
そこそこ。という言葉がお似合いだ。