きみと1番目の恋

全ての行為が終わった後
ベッドに寝転ぶ私のおでこに
もう一度キスをすると
武彦はシャワーを浴びに
お風呂場へと向かった。

会えるのは武彦の都合のいい日だけ。
お泊りなんて絶対にしないし
2人でどこかへ出かける事もない。
私が会いたくなっても
武彦は絶対に会いに来てくれない。

『一番じゃなくてもいいの?』

シャワーの音を聞きながら
また郁人くんの
言葉を思い出してしまった。

本当はきっと私が1番こだわっている。
1番になりたい。...でも、なれない。

武彦との関係が今までの
私の人生の表れだった。
どこへ行っても何をやっても
いつも私は2番で。1番にはなれない。

そうゆう星の元に
生まれてしまった。
そう思って諦めていた。
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