テレビの感想文
『パーセント』


他のテレビ局なら、これ、つくれないだろうなと思うドラマをつくるのがNHK。

全4回のドラマだったけど、思いだしてみると、もっと長く放送していたような気がするのはなぜだろう。これほど中身が濃く、メッセージ性が強いドラマ、久しぶりに見た。

まず、ドラマの主人公が車いすに乗っている。さらに、ほかの登場人物も車いすに乗っている。障害のある人が、ドラマに出てくる登場人物全体の数パーセントではなく、「多く、たくさんいる」この光景、いままで見たことのあるドラマでは、めったにない。

そう、ドラマの世界で、あまり車いすに乗っている人って見ないんだよね。たまに、病院が舞台のドラマでごくまれに、ちょっと見る程度。

でもこれ、ドラマに限ったことではない。排除しているわけではないはずなのに、では、なぜテレビで、車いすの人を見ないのか。

『24時間テレビ』は、健常者から見た、健常者寄りの番組だけど、この『パーセント』は、障害のある人から見た現実と、障害のない人から見た現実の両方を見せていた、稀有なドラマだった。
< 3,321 / 3,709 >

この作品をシェア

pagetop