テレビの感想文
「命だけは平等」

亨のセリフで、世の中の不平等や、理不尽さが見えてくる。

身寄りがないと思われていたホームレスの男性、シゲさんより、社会的に立場が上の川島副大臣の救命が優先された。シゲさんの乗っていた救急車より、あとから来た救急車が追い抜き、シゲさんは結局、亡くなってしまう。(第5話)

NPO「Not Alone」で、舞がしていたボランティア活動。ホームレスや外国人を手助けすることは、本来、賞賛されることなのに、
ルミナウイルスの感染拡大で、「こんなときに」日本人以外を助けるのはどうなんだ、と舞は攻撃されてしまう。

まだ10年も経ってないし、思いだせる。新型コロナウイルスが、よくわからない未知のウイルスだと思われていた頃。

はたして、自分は他人の、見ず知らずの人を思いやれるほど、心に余裕なんてあったのか。

「知らない」人のことに首をつっこみ、支援の手をさしのべられるほど、私はそんなにやさしい人でもないし、舞のような志の高さもない。

マユはヨウコと出会い、NPOがあったおかげで、環境を変えることができ、
人生を変え、希望のある未来のために生きていけるようになった。

では、現実はどうだろう? 

最近、「パパ活をする10代女子」について、なんて、テレビで見なくなったなぁと気がつく。

2024年、小中高の子どもたちの自殺者数は、統計のある1980年以降、過去最多となった。マユのように、もう抜け出せないと絶望している未成年の人たちが、きっといるのだ。
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