一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
『徹夜続きで死にそうだった僕は、仕事の合間にあるカフェに立ち寄ったんです。眠気覚ましにコーヒーでも飲もうと思ってね。ホテルの近くに、ちょうどいい店がありまして。』
ーーほぉ、カフェに。
『えぇ。メニューを見ながら、カウンターでカフェラテを頼む。そこまでは良かったんです。…だけど会計をする、ってなった時、つい小銭をぶちまけてしまって。たぶん、疲れがたまっていたせいで少し寝ぼけていたんだと思います。』
ーー徹夜続きだったんですもんね。
『えぇ。店員さんが慌てて拾ってくれたんですよ。大丈夫ですか?、と聞かれたので、ゆっくり休めてなくて、って苦笑いをした覚えがあります。』
ドキドキと騒ぐ胸。文字を追う視線が速まった。
『そして、番号札をもらった僕は席について、ぼんやり外を眺めて。この先、自分に久我という家を背負う力なんてないんじゃないか、なんてしょうもないことを考えていたんです。』