一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~

ーーいまの久我さんからは、まったく想像出来ませんが…


『はは。そうですか?五年前の僕は、それくらいスランプだったんですよ。ーーで、どうしようもなく腑抜けていた僕の前に、レジをしてくれた店員の女の子が、カフェラテを運んできてくれたんです。…“それ”が、にっこり笑ってて…』


ーー“それ”?


『あー、えっと、なんて言うんでしたっけ?カフェラテの泡に、絵が描いてあるやつ…』


ーーラテアートですか?


『そう!それ。…ふふ。深いクマのある社会人の俺には、あまりにも似合わない柄で。思わず目を見開いて顔を上げたんですよ。そしたら彼女、満面の笑みで、笑顔のおすそ分けです。お仕事頑張ってくださいね。って。』


ーーあはは!素敵なサプライズですね。もしかして、その店員さんが?


『…ふふ。そう。それが、彼女だった。彼女の笑顔を見たら自分でもびっくりするくらい体の力が、ふっ、て抜けて…。何だかもったいなくて、しばらく飲めなかったんですよ。』


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