一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
ツカツカと歩いて道を切り開いていく桐生さん。彼に導かれるがまま、私は報道陣の波を潜り抜け、マンションの裏手に伸びる路地へ入った。
そして、ひらけた大通りに出た瞬間。視界に映ったのは、信じられないほどドデカイ黒塗りの高級車。
「き、桐生さん!これっ、り、り、リムジン……!!」
「時間がないので早く乗ってください。」
氷のような態度で素早く告げられ、押し込まれるように車へ乗り込む。
…と、そんな私を車内で出迎えたのは、数分前にテレビでキスを交わしていたスーパー御曹司だった。
「ん。おはよ。」
「??!!?!?!」
フランクすぎる挨拶に、言葉が出ない。
あれ?私って、もともと久我さんと知り合いだったっけ?、なんて記憶の捏造が始まる。
思わず足の力が抜けて、ぼすん、とソファに座り込んだ。
ブォン…!
運転席に乗り込んだ桐生さんが、アクセルを踏むと同時に動き出す車。
状況が掴めないまま固まっていると、久我さんが静かに、ぽんぽん、と自分の隣のソファを軽く叩いた。
「朝から大変だったね。…ん、ここ来て。近くに来ないと話せない。」
「…っ!」