一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
なんだか、彼と話していると調子が狂う。少しも焦っていないような彼に、だんだん気持ちが冷静になってきた。
ふぅ、と深呼吸をした私は、眉をひそめて彼に尋ねる。
「どうして、あんな嘘をついたんですか。」
「嘘?」
「…その…この子は俺のだ、的なやつです…。」
自分で言うのも恥ずかしい、熱愛報道のきっかけとなったあのセリフ。生で聞いた時も激震が走ったが、真意を確かめる余裕などなかった。
すると、彼は腕を組んでさらり、と答える。
「あのままだったら、この週刊誌の見出しが君と恭介になっていただろうから。恭介は今売り出し中の人気俳優だし、ホテルのイベントに来てくれたゲストにスキャンダルを作るわけにはいかないでしょ。」
「えっと、つまり…如月さんを庇うために演技をした、ということでしょうか…?」
「スキャンダルを上塗りすれば、記者たちはこっちに食いつくと思ってね。」
こくり、と頷く彼に言葉が出ない私。動揺が抑えきれない私は、視線を逸らして小さく呟いた。
「い、いくらなんでも、キスはやりすぎです。」
「あれくらいしないと、信憑性が薄いだろ?」