一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
ホテルに招いたゲストを守るために自分を売るなんて、相当覚悟のある人なんだな、とは思うが…私にとっては人生が一変するほどの大事件だ。
私は、いたたまれない心境の中、躊躇しながら言葉を紡ぐ。
「場を収めるために仕方がなかったことだとは思いますが…。そもそも、私と久我さんはほぼ初対面なのに、あ…あんなキスは困ります。」
すると、彼はふいっ、と私を見た。視線を逸らし続ける私に、問いが投げかけられる。
「俺のこと、覚えてない?」
「えっと…、ホテルの総支配人だとは知っていますし、雑誌でも何回もお見かけしていますが…」
「そうじゃなくて。」
「え?」
彼は、すっ、とスーツの胸ポケットに手を入れた。そして、無言で私にあるものを差し出す。
しゃらん、と私の手に乗せられたのは、見覚えのあるネックレス。
それは紛れもなく私のもので、さらに言えば、バーで潰れた夜に私がつけていたネックレスだった。
「これ、君のでしょ?」
「!!!!!!!!!」
「俺、ホテルに置き去りにされたの初めて。」