一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
なんでこの人はクールな顔でいられるんだ。
愕然として顔を手で覆う私。後戻りできない事実に、頭が追いつかない。
「…夢…じゃないんですよね。」
「頰でもつねってみれば?」
「…………………痛いです。」
「だろうね。」
さらり、とそう言って笑った彼。笑顔を間近でみたのは初めてだ。想像とは違う優しさが溢れたような表情に、私は戸惑った。
すると、彼は小さく息を吐いて続ける。
「で、ここからは本題だけど。うちのホテルに君の部屋をとっておいたから、今日から好きに使っていいよ。」
「へっ?!!!」
「毎日、今朝みたいに報道陣に追いかけ回されるのは大変でしょ?食事はシェフに用意させるし、お金は俺が持つから。」
確かに、外へ出かけるたびに記者たちの質問攻めに付き合わされるわけにはいかない。
だからと言って、ランコントルホテルに住む?!
仮にも、一泊ウン万円の高級ホテルだよ?お金も払わずにそこで暮らすなんて、身の丈に合わない。
しかも、俺が持つ、ってことは、久我さんのポケットマネーから支払われるということだろうか?
「さすがに、タダでお世話になるわけには…。そんなことまでしていただくのは申し訳ないです。」
すると彼は、んー、と何かを考え込んで数秒沈黙した後、私の方を見つめて静かに告げた。
「いや。俺が巻き込んだ手前、相等の対価だと思うよ。君には、これから俺の恋人として振舞ってもらうわけだし。」
「えっ?!」