一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
どきん…!
こんな俺、なんて、それはこっちのセリフだ。私とこの人は、才能的にも容姿的にも、人間レベルがかけ離れているのに。
ブォン
リムジンが、ゆっくりと停車した。窓の外を見るとすでにランコントルホテルのロータリーに到着している。
「あ、そうだ。」
不意に、彼がバックから一枚の封筒を取り出した。すっ、と差し出され、私は彼を見上げる。
「これ。君が置いてったホテル代。」
「!」
手付かずのまま返された封筒に、どきり、とする。
「俺が連れ込んだんだし、お金とか女の子は気にしなくていいから。それなりのホテルで折半を求めるほど情緒のない男じゃないし。」
「連れ込……っ!」
爆弾発言に、かぁっ!と頰が染まった。私は、恐る恐る彼に尋ねる。
「えっと…聞きにくいのですが…、あの夜はどういう流れで…」
「ん?せっかく助けてあげたのに、大人になるチャンスを逃した。責任とって!、って君が誘ってきたからーー……。」
「っっっっ!!!!!」
誘ってきたから?だから?
“抱い”……
彼の言わなかった先の言葉は考えなかった。衝撃のあまり言葉も出ない。もう、今すぐ召されてしまいたい。
「大変申し訳ございません…!信じられないほど失礼で破廉恥な言動を……」
「いや?可愛かったよ。」
「…!」
それがからかっているのか、本気なのかすら悟らせない表情を浮かべる彼。
というより、普通そんなことさらっと言うか?