一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~

ドッ!!!


心に刺さる甘いセリフが容赦なく飛んできた。つい、ぐらり、と心が揺れる。

…ダメよ、美香。これは営業トーク。騙されてはいけない。


「そんな簡単に、好きなんて言って…。私のこと、全然知らないですよね…?!」


「うん。だから、これから知っていく。美香の全部を知りたい。」


「息をするように口説かないでください…!!」


楽しそうに笑う彼。想像していたカリスマ御曹司とは全然違う。

その笑みが、ただの冗談だとは思えないほど優しげに見えたのは、イケメンフィルターがかかっているせいなのだろうか。

と、その時。ふと昨夜の記憶が蘇る。

俳優の如月さんが言っていたセリフが頭をよぎった。


『いつも樹から話を聞いているからさ。このホテルで働いているって知って、話せたらいいなと思っていたんだ。』


「あの、久我さん!」


その声に、ぴたり、と立ち止まる彼。振り返った横顔に、私は尋ねた。


「如月さんと、ご友人なんですよね?私のことを、何かお話しされたんですか?」


「え?」


「昨日の夜、如月さんがそんなことを言っていたので…」


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