一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~
いつ頃から、なんて言われても。週刊誌にすっぱ抜かれたあの日が初めてまともに喋った日だなんて言えない。
ましてや、馴れ初めが素性も知らないワンナイトラブだったなんて、それこそスキャンダルだ。
下手に何かを言うとボロが出る。恋人のフリをしているなんて、絶対に言えない…!
…と、その時。男の口から思わぬ言葉が飛び出した。
「一部報道では、久我一族への反発のためにわざと一般女性に手を出して熱愛報道を演出した、と言う声や、実は遊び人で他にも恋人がいるのではないかなんて言われていますが、そのことに関しては?」
「…!」
何を言っているんだ、この人。
次の瞬間。ぷつん、と私の中で何かが切れた。
「…今の、訂正してください。」
ぴたり、と質問を途切らせた男は、私の声のトーンが変わったことに目を見開く。
カツ、と一歩男に詰め寄った私は、キッ、と彼を睨んで言い放った。
「私のことは、何の取り柄もない一般人や、財産目的で御曹司をたぶらかした悪女とでも好きに書けばいい。…でも、私を理由にして彼を侮辱するのは許せません。」
お酒が少し入っているせいだろうか。もう、気持ちが溢れると同時に言葉が止まらない。
「樹さんは、当てつけみたいに人を利用したり、無責任に何人もの女性と関係を持ったりするような人じゃありません!仕事にもプライベートにも真面目な方です…!彼の築いてきたものを傷つけるような失礼な発言は取り消してください!」