ワケあり同士による華麗なる政略結婚
直ぐに電話を切り、冷蔵庫へと走った。
急いで中を確認する。
お弁当が作れそうな食材はある。
自室に戻って買っておいた男性モノのシンプルなお弁当箱を袋から取り出す。
彼に夕食を作るようになって、いつかはお弁当を作りたいと思うようになっていた。
昼も仕事に追われ、食べたり食べなかったりすると言っていた彼。
そんな彼に少しでも栄養のあるものをとって欲しくて買っていたお弁当箱。
ただ今まで勇気が出ずに、部屋にしまい込んでいたがようやく使える時がやってきた。
栄養面と食べ応え、それから彩りを考えながらおかずを作っていく。
最後におにぎりを作ってお弁当箱の蓋をそっと閉めた。