ワケあり同士による華麗なる政略結婚


大勢の前で必死に頭を下げる秘書と名乗る男性。

少し小刻みに震えるその様が、居たたまれなくなって声を掛けた。










「いえ、私の方こそ交友の場であるにも弁えずに、、、大変失礼いたしました。気にしておりませんのでどうか顔を上げて下さい、橋本さん。」

『は?お前、、どんだけお人好しなんだよ、、、。俺が来るのが少しでも遅かったら間違い殴られてただろうが。』






手首を掴んだまま冷たい声を出す彼に、微笑みながら掴んでいる手首にそっと手を伸ばした。







「でも、、誠也さんは来て下さいました。私は大丈夫です。だからそんな怖い顔、しないで下さい。」


そう声を掛けると、舌打ちしながら乱暴に掴んでいた手を離した。







解放された弓削さんは、逃げるように慌ててその場から離れていった。

秘書の橋本さんも涙目になりながら、何度も頭を下げて社長である弓削さんの後を追いかけて会場から出ていった。


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