ワケあり同士による華麗なる政略結婚
「っ、、ありがとうございます。とっても、、、嬉しいです。」
『、、ん。じゃあまずコレを食ってから出掛けるぞ。何処でも連れて行ってやる。食い終わるまでには考えておけよ?』
「はいっ、、!!!」
さっきまで全く食欲が無かったのに、彼とのデートが楽しみすぎて自然とルームサービスに手が伸びる。
視線を感じて顔を上げると、頬杖をつきながらこちらを見ている彼と目があった。
「あ、、すみませんっ、、!私ばかり食べてしまってっ。」
『いや、いい食いっぷりだと思ってな。俺はもう食ってるから思う存分食えよ。着替えを取りに少し出てくるからその間、お前も準備しておけよ。』
そう言って立ち上がる彼を見て、自分も着替えがないことに気づいた。
「あ、、でも私も着替えがありません、、。」
『お前の荷物ならお前の友人だと名乗る奴が昨日のパーティー中にフロントに預けていったそうだが?確か名前は、霧島、、だったか。』