ワケあり同士による華麗なる政略結婚
閉店前に近づき客も疎らになった所で、響もウイスキーに口をつけながら苦笑いを浮かべる。
『、、俺が1番驚いてる。自分の中にこんな感情があったなんてな、、。それに美麗はそこらの令嬢とは違う。』
「あー、それは何となくわかる。社長令嬢ってわがままっていうか高飛車な感じの子が多いもんな。でも美麗ちゃんは違うな。今時珍しく男慣れしてないピュアな感じ。誠也ってそういう子、嫌いじゃなかったっけ?」
『あまり詳しくは言えないが、、こいつ、、、重度の男性恐怖症だったんだ。』
頭から上着を被せた所為で、少し息苦しそうにモゾモゾと身体を動かす美麗に気づいて、顔だけ出るように上着をかけ直した。
「は?重度って、、そんな風には見えなかったけど?確かに少しビクビクしてたけど、、てかお前とは普通にしてないか?」
『〝だった〟って言ったろ。、、住み始めて色々あって、、俺だけには大丈夫になったと本人が言っていた。それから大分リハビリして大概の人間は大丈夫になったな。ただ、さっきみたいに距離が近すぎたり接触が多いと具合が悪くなる。前まで目すら合わせられなかったくらいだ。かなりの進歩だろ。』
「へ〜〜?それで自分だけは触れる事を許されてるっていう特別感で好きになっちゃったんだ?誠也って意外と単純だったんだな?」
冗談風に笑う響に小さく答えた。
『、、そうだな。』