ワケあり同士による華麗なる政略結婚
隣の彼も同じようにショーに魅入っている。
ショーが終わった後も感動のあまり暫くその場から動けずにいた。
「、、イルカってあんなに高くジャンプ出来るんですね!?まるで夜空を飛んでいるようでした、、。こんなに感動したのは生まれて初めてですっ!」
『夜の水族館もいいもんだな。初めて夜に水族館に来たが、お前のお陰で良いものが見れた。土産にイルカのぬいぐるみでも買って帰るか?』
「え?!?!水族館ってそんなものも売ってるんですか?!是非買いたいです!!!」
目を輝かせて席を立つと、やれやれといった表情をしながらもお土産コーナーへと連れて行ってくれる彼。
『これでいいか?会計してくるからお前はここで待ってろ。』
そして入り口付近とあった1番大きなイルカのぬいぐるみを手に持つと、そう言い残してレジへと向かった。
支払いが済んだ彼は、その大きなぬいぐるみを抱えこちらに戻ってくる。
その姿は、違和感しかなかったが本人は気にも止めていないようだった。
戻ってくるなり、買ったイルカを私に押し付けて私とイルカを交互に見ると満足げに目を細めた。
『そろそろ出るが、満足したか?』
「はい!大満足です!!!本当にありがとうございます!!とっても楽しかったです!!!」