ワケあり同士による華麗なる政略結婚


彼への想いを口にすると、マコちゃんは切ない表情を浮かべて黙りこんだ。

そんなマコちゃんに更に言葉を続ける。











「だからね、彼がこのままパートナーとして選んでくれるなら私以外に親しくしてる人がいてもいい。例えこのまま彼が私を好きになってくれなくても、側に居られれば私はそれだけで幸せだから。」



そう言って笑い掛ければ、マコちゃんは向かいの席から無言で立ち上がり私の隣の席へと移動した。

そして体を抱き寄せ、そのまま抱きしめてくれた。












「、、美麗がそこまで言うなら、もう何も言わないわ。でもこれだけは分かって?私は美麗が大好きよ。誰よりも大事なの、、。だから私みたいな苦しい思いをさせたくないのよ。」




一瞬驚いたが、抱きしめてくれるマコちゃんが少し震えているのに気づいて強く抱きしめ返した。

この時初めてマコちゃんも苦しい恋をしているんだと知った。








それなのに、いつだって私の事を1番に心配してくれて元気づけてくれようとするマコちゃんの優しさに涙腺が緩む。








「うん、、ありがとう。私もマコちゃんが大好きだよ。、、いつも心配かけてごめんね、、。これからもマコちゃんにはつい甘えちゃうと思うけど、ずっと友達でいてね、、?」


< 257 / 311 >

この作品をシェア

pagetop