ワケあり同士による華麗なる政略結婚

姿が見えない分、手に意識が集中してしまって火傷の幹部に触れられるとピリピリとした痛みが走った。







「っつ、、!」

『やっぱり痛むか。痛み止めも持ってきて貰えばよかったか、、。』

「いえ、このくらい、、平気です。」

『無理はするな。仕事に支障がでそうなら明日は休め。』

「仕事に使うのは手のひらで、幸い火傷は腕でしたので支障無いと思います。でも、、ご心配してくださってありがとうございます。誠也さんって、、心配症なんですね?火傷くらいで休めだなんて。、、私、誠也さんの一面が知れて今、とても嬉しいですっ。」

『言われた事ないが。あんたもドア越しだと普通に話せるんだな。こうやって触っても症状も出ない。』








包帯を巻かれながらする彼とのなにげない会話に、嬉しくなってかんだかくすぐったい。

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