ワケあり同士による華麗なる政略結婚

しかし近くに来た気配を感じて顔を上げれば、その瞳は大きく揺れている。










「、、火傷は副社長がされたのですか?」

『いや違うが、それがどうした。』

「そう、、でしたか。では噂の奥様が?」

『そうだ。少し酷い火傷だった。痕に残らなければいいが、、。』

「政略結婚なのに、随分と気にかけていらっしゃいますね、、。」










本音を漏らすと急に表情を変え、何かしら小声で呟いてから腕に絡みつく。





「最近まで大変お忙しそうでしたが、それもひと段落つかれましたよね?今夜、、いつものホテルでいかがですか?」










秘書である澤村とは随分と長い間、身体の関係にある。


誘われるまま抱いたのがきっかけだが、身体の相性がいい上に俺の性格を分かっているだけに聞き分けもいい女だ。

だが最後に抱いたのは一月以上前の事で、仕事が忙し過ぎた事もあってセックスとは随分とご無沙汰だ。

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