ワケあり同士による華麗なる政略結婚
『、、どうした?失敗でもしたか?食に対して特にこだわりは無いから安心しろ。胃に何か入ればそれでいいタイプだ。』
部屋着姿の彼がリラックスした様子でダイニングテーブルへと近づき、ゆっくりと座った。
落ち込む私に彼なりの気遣いだと受け取り、彼の待つダイニングテーブルへと料理を運んだ。
「家庭的な料理でお口に合うかわかりませんが、、、どうぞ。」
目の前に料理を置くと驚いたような表情を浮かべ、料理をじっと見つめている。
「どうか、、なさいましたか?」
『あ、あぁ、、短時間で作ったとは思えないものだったから驚いただけだ。』
そう言ってようやく料理に手をつけた。
彼は無言で料理を口に運び、箸を止める事なくあっという間に完食してみせた。