ワケあり同士による華麗なる政略結婚


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初めて手料理を振る舞ったあの日から、週に何度かは夕食を食べてくれるようになった。


いつよりも早く帰宅出来るときだけに限るが、そういう日には必ず夕方に連絡をくれる。







休みのない彼の為に栄養のある食事をとって欲しくて彼から連絡が来た日は仕事も手につかず、ずっと夕飯のメニューを考えている。


それに初めて夕食を作った日から、朝起きて顔を合わせる時も家を出る時も言葉が返ってくるようになった。

少し前までは〝あぁ〟としか返ってこなかったのに〝おはよう〟や〝行ってくる〟という彼の言葉がどうしようもなく嬉しい気持ちにさせてくれる。








家族だと認められたような気がして。


これも私達夫婦にとっては大きな進歩。


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